08/04/11
鈴木亜美 「DOLCE」
 「CONNETTA」に続く鈴木亜美のjoinsシリーズ第2弾。もう、何と言うか完全に脱帽である。シングルに中田ヤスタカを起用したのは間違いなくPerfumeバブルに乗っかった形に過ぎないんでしょうけど、それが一過性のものではないと言わんばかりのjoinsメンバーの素晴らしさ。SUGIURUMNSTUDIO APARTMENTRAM RIDERCAPTAIN FUNKROCKETMAN篠原も最近またテクノづいているからこの中に入れてもいいかな。Tokyo Flash!!!としてのjoinsだったら言う事なかったけど。所謂クラブミュージック界隈の素晴らしきメンツ。それも若干J-POPに近い立ち位置の人たち(STUDIO APARTMENTはそういう仕事は聞いた事がないけどそれ以外の人はCAPTAIN FUNKにしても岡村ちゃんと一緒に仕事をしてたから)ばかりの絶妙なチョイス。いざアルバムを作ろうと思ってこれだけの人を集めるのってなかなかないよ。
 鈴木亜美である必要性がないと言う意見は恐らく正論です。実際、ラムちゃんの曲はラムちゃんのカバーですし。でも鈴木亜美が自分に似合う曲を模索していく中でこれらの人を集めて、そこに鈴木亜美の気持ちが僅かばかりでも存在しているのであればそれはもう「鈴木亜美の曲」と言い切ってしまって良いのではないかと思うのです。つまりこのアルバムに収録されているのは紛れもなく「鈴木亜美の曲」であると。

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 ラムちゃんの曲は女性ボーカルに良く合う。片瀬那奈、そして今回の鈴木亜美。キラキラしたサウンドが女の子にジャストフィットなのかもね。

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 次のcapsuleのアルバムはずばりフィジェットハウスになるでしょう! いや、単にニューレイブ/ニューエレクトロの次がフィジェットハウスだって言われてるってだけですけど。
08/04/14
SUEMITSU & THE SUEMITH FirstLiveTour "Grind Piano Recital 008 - Shock On The Piano"@クラブダイアモンドホール
 SUEMITSU & THE SUEMITH初の全国ツアーでしかも名古屋が休日と言う事で行って参りました。
 末光君のピアノの他はギター:鈴木俊介、ベース:ミト(from クラムボン)、ドラム:柏倉隆史(from toe)のシンプルな構成(ただしアコースティックコーナーにはバイオリン:小寺里奈(from のだめオーケストラ)の参加あり)。ドラムうめーな。見てると顔芸に目が行っちゃうけど、かなり上手い。
 CDでは末光君のボーカルはエフェクトかけまくりで歌が下手なんじゃないか説もありますが、ピアノをあれだけ弾いてその上であれだけ唄えればライブでは十分じゃなかろうか。と言うか、正直もっと全然唄えないと思ってたし。この人、音大出身だったり今まであまりライブをやってなかったりしたせいもあってプレイヤーと言うかクリエイター的な人かと思ってたけど、楽しそうな良い表情をしてライブをしてたから根はパフォーマーなんだろうね。ホント、良い表情をしてた。
 曲はニューアルバム「Shock On The Piano」を中心にしつつも、シングルのC/Wやライブオンリーのカバー曲、更にはインディーズ時代の曲まで披露してくれて盛りだくさんでした。2時間ちょいくらいあったんじゃないかな。なかなか満足度の高いライブでした。東京のチケットはまだ売ってるみたいだから行ける人は行った方が良いと思う。

01. Rock a Nova
02. Teddy Bear
03. Boyz, Boy Don't Cry
04. 100 Strawberries
05. The Island March
06. ID
07. Spellbound
08. Saga
09. Pansy
10. It's a Brand New Day
11. The Piano It's "SUEMITSU"
12. Allegro Cantabile
13. Sagittarius
14. November is the Ballade
15. White Cat Waltz
16. GLORY DAYS (大江千里カバー)
17. アンパンマンのマーチ
18. Ask
19. Sunday'z Sun
20. (I'm in) Mad Cherry Red
21. Allegro Cantabile
22. Sherbet Snow and the Airplane
EN1. I'm Waiting for the Man
EN2. Irony ("Bittersweet Irony" Japanese Version)
EN3. Astaire

 上にも書いたようにTHE SUEMITHのギターはハロー!プロジェクトの編曲でもお馴染み我らが俊介さんであります。生で俊介さんを見るのは「Rockですよ!」以来2回目ですが、その時と比べてちょっとロックな俊介さんに萌え萌え。ミトと一緒にではありますがコーラスもしていました。普段ハロプロでもコーラスは決して自分でやらないのに! ギターは定番のレスポールとジャズマスターでした。

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 ありゃー、学年1つ下か。それなら少女隊をカバーしても何らおかしくないわ。
08/04/16
Perfume 「GAME」
スタッフ「ネクストステップにPerfumeが行くためのアルバムに是非していただきたいなと」
中田「それは自分もそう思っていたところなんで」

 これはみゅーじんヤスタカちゃんが出演した時のPerfumeサイドのスタッフとヤスタカちゃんとの「GAME」に対するやりとりです。"ネクストステップ"をPerfumeサイドがどのように考えていたかは具体的な説明がなかったので分かりませんが、ヤスタカちゃんの考える"ネクストステップ"は明確です。それはPerfumeをJ-POPの範疇から外へ出す事です。まぁ、ぶっちゃけた言い方をすればPerfumeをcapsuleと同じ立ち位置にする事です。capsuleは元々J-POPの中でのグループとしてデビューしましたがそのサウンドはどんどん変貌を遂げていき、今のcapsuleをJ-POPと呼ぶ事にはかなり躊躇します。恐らくヤスタカちゃんはPerfumeをその状態に持って行きたいのではないかと。
 今回のアルバムに収録されている「GAME」は曲のフォーマットがほぼ現在のcapsuleとイコールで、歌メロを最小限に抑えてリズムでグイグイ引っ張るエレクトロハウスになっています。「Take me Take me」もミニマルなリフがメインでこちらも同様に歌メロは抑えられています。この2曲(と「Butterfly」も加えてもいいかも)、過去のPerfume作品と比べてもかなり異色作となっています。恐らくこれがヤスタカちゃんが目指している"ネクストステップ"が具現化したものです。

 この"ネクストステップ"が正しいかどうかは誰にも分かりません(賛否両論ある事は想像に難くないですが)。ただ、この路線を突き詰めていくとそれはイコールcapsuleの「FLASH BACK」になっちゃうわけで、あれをPerfumeでやられるのはちょっと困る。capsule自身は活動の場をほぼクラブ限定にしてるからあれでもいいけど、Perfumeの曲はPerfumeが唄ってナンボなので(ライブの大半が「Perfumeの掟」じゃ困るでしょ)"ネクストステップ"と従来の路線の折衷に近い「plastic smile」が進む道だと思う。歌メロがないPerfumeはPerfumeじゃなくてcapsule2号に過ぎないし、それはPerfumeが目指す道ではないと僕は思う。

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 確かに「GAME」はカッコいいんだけど、クラブサウンドにポップでキャッチーなメロディを載せるのがヤスタカちゃんの醍醐味であったはずなんで、クラブサウンドに特化しちゃうと魅力半減だと思うんだけどなぁ。

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 イヤ、まぁ、好きは好きなんだけどさ。
08/04/23
YMO以来とか言われてもなー
 Perfume「GAME」オリコンでウィークリー1位を取ってしまった。僕が言うのもなんだけど圧倒的に普遍性のある音楽ではないよ、特に今回のアルバム場合。それがこんなに売れてるなんて日本始まったな! ・・・じゃなくてだな。
 「俺ってこんなにアンテナ広げてるからアイドルでもチェックしてるんだよ」的な人がべらぼうに多いとは思えないし、かと言って「ポリリズム」「Baby cruising Love」から劇的にファンが増えたとも思いにくい。じゃあ、何でこんなに売れてるかって言ったらそれは恐らく流行っているから。日本人って流行り物に弱いでしょ。「今話題の!」とか言われちゃうと飛びついちゃう。多分そんな人たちが買ってるんじゃないかと。でもその人たちは「かつて『LOVEマシーン』のCDを買った100万人」と同じであって、飛びつくのが早いけど飛び去るのも早い。
 「GAME」では乙女ハウスもやっちゃった、フィルターハウスもやっちゃった、比較的最新型音楽のエレクトロハウスもやっちゃったって事でヤスタカちゃんの音ネタがもうそんなに残ってないんだよね。ヤスタカちゃんは元々そんなに幅広いジャンルの音楽を作る人じゃないだけに次のシングルも今回のアルバムからそう離れていない延長線上にある事は予想できるので、一見さんには飽きられるのも早いんじゃないかって気がしなくもない。だから掴んだファンを離さないために次のシングルは超重要。いっそ、ヤスタカちゃんが気に入るような新しいジャンルが流行するまではシングルを出さなくても良いんじゃないだろうか!

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 最近のシングルでファンになった人は「GAME」をすんなり受け入れていて、昔のインディーズの頃からのファンは戸惑っているような気がする。

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 昔娘。が初めて1位を取った時のファンを取り巻く状況もこんな感じだったのかなぁ。