02/01/19
VENUS PETER 「lovemarine」
 ここでは不定期にアーティスト、CD等を取り上げていきます。記念すべき第1回はこのサイトの名前に関わっているVENUS PETERです。

 1990年代初頭に活躍したいわゆる海外同時進行バンドの旗手です。Flipper's Guitarの、海外の好きな音楽をそのまま鳴らす方法論をもっとダイレクトに押し進めたサウンドで、当時の同系列のバンドの中では人気、実力ともにNo.1でした。マンチェスター・ムーブメントを取り入れライブではDJと共演するなど、日本においてセカンド・サマー・オブ・ラブを一番具現化したバンドでしょう。

 マンチェスター的なサウンドのためダンスロックバンドとして捕らえられがちですが(実際に1stアルバム「lovemarine」はマンチェスターサウンド満載です)、むしろ沖野俊太郎が書くメロディーが気に入っている所が大きいです。メジャーデビューとなった2ndアルバム「SPACE DRIVER」の1曲目の「every plants son」は10年近くが経った今でも全く古さを感じさせない素晴らしいメロディーを持った曲です。「every planets son」はテレビ東京系で放送されていたファッション通信のOP曲として長期間OAされていたため耳にした事がある人もいるのではないでしょうか。
 UKのCREATION系のギターバンドが好きな人には「SPACE DRIVER」はオススメの1枚です。

 スーパーカーBUMP OF CHICKENがストレートなUKギターサウンドを鳴らすことが出来たのはVENUS PETERの功績があったからといっても過言ではありません。Flipper's GuitarがいなかったらMr.CHILDRENが出てこなかったように、VENUS PETERがいなかったらスーパーカーもBUMPも出てきていないと思ってます。

■ メンバー
沖野俊太郎(Vo) 現INDIAN ROPE
石田真人(g) 現NYEED
土中康史(g)
古閑裕(b) 現K.O.G.A.records社長
小松孝伸(dr)

■ 主なディスコグラフィ シングル / アルバム
1991/08 DO BE FREE / FALL remix (12インチシングル)
1991/08 lovemarine
1991/12 obsession ep
1992/09 SPACE DRIVER
1992/11 star parade
1993/06 BIG "SAD" TABLE
1994/03 SHOT GUN BLUES
1994/04 bobby (7インチシングル)
1996/11 AULD LANG SYNE (ライブアルバム)
1996/10 the best of v.p. (ベストアルバム)
02/01/20
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 週末に購入したCDです。

ホフ・ディラン 「GET READY!!」
 今までのホフ・ディランは「ボブ・ディラン」をもじった名前やキャラクター、三の線の音作りが好きになれなかったんですが、ここ最近はストレートなギターバンドの音になっています。この曲はPVを見て一発で気に入りました。かなりギターを掻き鳴らしています。

Haven 「Let it live」
 COLDPLAY、STARSAILORの系譜にあるバンドです。叙情的で壮大なメロディを特徴にしています。って、僕はCOLDPLAYやSTARSAILORはダメだったんですが・・・。このバンドやoasisの「supersonic」のようにリズムにマンチェ・サウンドの影響が見られる曲は大好きです。

■ BASEMENT JAXX 「ROOTY」
 名前から受ける印象でもっと「黒い」音なのかと思っていましたが、ビッグビート系な音ですね。「Where's your head at」はかなり好きですが、僕は(文字通り)面白い音が好きではないので次のCDの方が・・・。

the Chemical Brothers 「Come with us」
 ロック好きな人が聴くダンスミュージックの入り口はthe Chemical Brothers、Pordigy、underworldと決まっていまして、僕もご多分に漏れずそうでした。で、ケミカルですが、アルバムを重ねるごとに聴かなくなっていったんですが、今回のアルバムはいいです。ダンスフロアから見たらどのように聴こえるのか分かりませんが、「star guitar」のトランシーな音はこれをダンスミュージックだと胸を張って聴くことが出来ます。

松浦亜弥 「First Kiss」
 今更ですが購入しました。いや、もう言うことないです。こんなアルバムを作ってしまえるつんく♂プロダクションはまだまだ捨てたものではないです。21世紀型アイドルのデファクトスタンダード。

■ THE TRANSFORMER 「赤い花」
 1999年発売メジャーデビューシングルらしいのですが・・・全然知りませんでした。サビに入るところの静から動への移り変わりが気持ち良いです。

■ すかんち 「SWEETS」
 中古で購入。380円。「恋のマジックポーション」などは今聴いてもポップで良い曲です。

■ Say A Little Prayer 「Like」
 中古で購入。580円。河村隆一は好きではありませんが、彼の書くアイドルポップスはチェキッ娘と言い、上原多香子と言い、かなりツボをついてきます。エバーグリーンでそれでいて少し哀愁漂う曲が揃っています。
02/01/23
Angelique 「F <エフ>」
 誰も知らないアーティスト発掘のコーナーになりそうな予感がしますが、普段聴いている音楽がそうなので仕方がない所です。

 フランス語で「天使のような」という名前を持つ彼女らは世間的にはアイドルと言うくくりになるかと思いますが、モーニング娘。やその他の多人数グループがユニゾンを基本にしているのに対し、Angeliqueはハーモニーを大切にした歌を唄っています。オーディションで結成されデビューするまでの1年間、CRYSTAL KAYの母親であるSHUNKAYの元でレッスンを積み、イベントではシュープリームスやビートルズのカバーを *アカペラ* で唄っています。また、コーラスやハーモニーを前面に押し出していることから一部ではQlairの再来とも言われています。

「F <エフ>」
 決して洗練されたバックトラックではありませんが少ない音数が結果的に歌声のピュアネスを増幅する形になり、コンプレスしまくりの娘。がギラギラと照り付ける真夏の太陽だとしたらAngeliqueは春の陽だまりのような感触を受けます。

「Just Wanna Be With You」
 カップリング曲は生音のグルーヴ感が心地よいトラックです。この曲は演奏、歌を含めてかなりのクオリティの作品だと思います。ちなみに作詞、作曲、編曲は元SPECTRUMの西慎嗣さん。

 フォーライフレコードの解散以降、公式サイトにもスタッフからの書き込みがありません。歌を聴いて鳥肌が立ったのは後にも先にもこのAngeliqueだけなので、このまま自然消滅的に活動停止にならないことを祈ります。

■ メンバー
高橋絵美、岸本梓、小川千尋

■ 主なディスコグラフィ 以下全てシングル
2000/03 F <エフ> / Just Wanna Be With You
2000/07 電話するね / 風鈴
2000/11 雪が降るまえに / 偶然じゃなかった
2001/02 蕾 tubomi / F <Tomodachi De Iyou>
2001/08 好きなのに... / 夢の中へ
02/01/28
my bloody valentine 「loveless」
 今回は僕の「心のベスト10・アルバム部門」第1位のmy bloody valentineの2ndアルバム「loveless」です。

 僕にとって一生聴くことが出来るアルバムです。10年以上前の1991年発売のアルバムですが、今聴いても全く色褪せていない傑作アルバム。甘く囁くようなボーカル、雑音一歩手前のフィードバックノイズギターサンプリングして再構築されたと思われるダンスグルーヴに近いリズムトラック、ジャンル分けが不可能な唯一無比な存在がmy bloody valentineの「loveles」です。
 1曲目の「only shallow」から11曲目の「soon」まで全ての輪郭がぼやけるような感触のサイケデリックサウンド。とてつもない密度の音の壁が隙間なく繰り広げられています。国内外を問わず数多くのフォロワーが誕生しましたが、未だにこの10年前のアルバムの呪縛から開放されないことからも、このアルバムの影響度を推し知ることが出来ます。

 ただし、my bloody valentineはこの「loveless」発表後メジャーレーベルのislandに移籍しましたが、それ以降は公式の音源を一切発表していません(リミックスをしたりケヴィンがプライマルに参加したりはしていますが)。数々のフォロワーを生んだ本家が自分たちを超えられないと思ってしまったのでしょうか・・・。

P.S
 このmy bloody valentineは「my lovely valentine」という映画か歌のタイトルから付けられたと思ってたので娘。のコーナーに「my lovely daughter」と付けたのですが、それは「my funny valentine」だったことが判明してガックリ。しかも「my bloody valentine」というB級ホラー映画から付けられたという説もあって二度ガックリ。←ケヴィン・シールズがB級ホラー映画から取って前のボーカルが付けたってインタビューで答えていますね。

■ メンバー
Kevin Sheilds (g/Vo)
Bilinda Butcher (Vo/g)
Debbie Googe (b)
Colm O'Ciosoig (dr)

■ 主なディスコグラフィ シングル / アルバム
1985/01 This is your bloody valentine (ミニアルバム)
1985/12 geek
1986/09 The New Record By
1987/02 Sunny Sundae Smile
1987/08 Strawberry Wine
1987/11 Ecstacy
1989/02 Ecstacy And Wine (再編集アルバム)
1988/08 Untitled [You Made Me Realise]
1988/11 Untitled [Feed Me With Your Kiss]
1988/11 Isn't Anything
1990/04 glider
1991/02 tremolo e.p.
1991/11 loveless