03/04/11
中島美嘉 「Love Addict」
 おっかしいなぁ。僕、こんなに中島美嘉、中島美嘉、言う人じゃなかったんだけどなぁ。

 太ももが露なアーティスト写真だったりSEX依存症の歌詞だったりに注目が集まりがちかも知れませんけど、これはマジで凄い。大沢伸一BIRDとかMONDAY満ちるでやっていたような、言ってみればMONDO GROSSO的なレアグルーヴじゃなくてかなり完全なジャズ。もうビックリ。紅白に出たりレコ大で新人賞を取るような人がこういうのが出来るのが凄いし、それにGOを出したスタッフも凄いと思う。ちょっと前のポップジャムSPの時に「中島美嘉にはこういう曲(思いっきりジャズアレンジの「The Rose」)を出して今のチャートシーンに新風を吹き込んで欲しい。」って書いたんだけど、本当にそうなるかも。多分この「Love Addict」はオリコンでも上位に入るだろうから、他の曲と比べると全く異質なものに感じるはず。それだけ今のヒットチャートからは乖離した曲になっている超お奨めの1曲。
 C/Wに収録されているライブの曲もジャズっぽいし、前々からこういう路線はやりたかったみたいね。ちょっと中島美嘉が好きになってきた。

 ただ残念なのが、これレーベルゲートCDなんだよね〜。
03/04/26
小泉今日子 「厚木I.C.」
 ベストだかコンプリートボックスだかも出てますけど、それじゃなくて新作アルバムの方ね。

 アイドルは消費されていく性分だとは言え、老いとの闘いという命題を常に抱えているわけです。いつまでもフリフリの衣装は着られませんしね。ある人は女優へ転身し、ある人は結婚引退し、またある人はひっそりと消えていく・・・。そんな中でのキョンキョンです。このアルバムを聴いているとアイドルとしての理想的な歳の取り方をしてるんじゃないかな。女優さんもやり、結婚もし、そして素晴らしい音楽を奏でる。アッパーな曲は全然入ってなくて、全編穏やかで優しいミディアムテンポの曲で占められていますがこれが今の等身大のキョンキョンなんだと思います。

 そして参加しているメンツがまたキョンキョンらしい。この人、昔からKOIZUMIX PRODUCTIONで藤原ヒロシとか小山田圭吾テイトウワと一緒にやってましたけど、今回はNathalie Wise永積タカシ(ハナレグミ)浜崎貴司にそして曽我部恵一。曽我部恵一なんてロック村でこそ絶大な支持を得ていますけど一歩外に出たら全然そうでもないですよ。そんな人に曲を頼むってそっち方面にちゃんとアンテナを張ってないと出来ないと思うんです。そういう点でも自分の信頼の置けるミュージシャンをちゃんとチョイスしてしっかりと作られた、「大人」の素晴らしいアルバムです。

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 娘。卒業組もこういうアルバムを作れたらなぁ。
03/04/29
Stereo Fabrication of Youthライブ@oto sympo
 ちょくちょく名前の出てくるステファブのライブに土曜日にまた行って来ちゃいました。イヤ、もうホント名古屋の期待の星だからみんな要チェックね!

 んで、出るのはステファブだけだと思ってたらオープニングアクトがいまして。福岡のガガーリンってバンドなんですが、これが良い! ドラム、ギター、キーボードの変則ロックバンド。いわゆる鍵盤ロックですがあまりポップ寄りにならずに、その音はあえて言うならばRIDEにベン・フォールズが加入した感じ。7月に全国流通のCDが発売されるそうで、タワーレコードで見かけたらおそらく買うと思います。

 さて、肝心のステファブのライブですが前回のライブより一歩ステップアップした会場で行われたり、ロッキンオンJAPANにカラーで取り上げられたりバンドを取り巻く状況は明らかに好転してますね。ただそのおかげで若干客が薄くなった印象。「薄く」ってのは実際の客の密度じゃなくて、客のステファブ好き度合いが。話題になってるし、ちょっと見に行こうか的な客が多いような気がしました。あまり君たちロックを聴かないでしょう?って人もチラホラ見かけましたし。
 セットリストも一番人気(だと思われる)「戦場の遠距離恋愛」を1曲目にやっちゃったり(ダブルアンコールでもやってましたが)、爆裂サーフポップ「ビーチボーイズ」も真中辺りだったり全体的な盛り上がりにかけたかな。まぁ、その辺は期待の裏返しで厳しくなっちゃうのかも知れないんですけど。
 前回、中村一義の「犬と猫」をカバーした彼ら。今回は何とピチカートファイブの「メッセージ・ソング」。ピチカートの中でも比較的ストレートなロックアレンジになっているとは言え、ピチカートをカバーするギリギリのセンスに関心しちゃう。

 僕がステファブに好感を持っているのはその姿勢。モラトリアムではなく、自分たちや他の名古屋のバンドの状況をしっかりと見極めて、それを受け止める姿勢。売れても天狗にならないでね。

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 レット・ミラーのチケット、10番台後半という素晴らしい番号。やはり名古屋では人気がないのだろうか・・・。飛ばされなかっただけでも感謝しないと。そして調子に乗ってモクキンドウのチケットまで取ってしまった。行けるかなぁ。

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 うわーん! タワーレコードHMVで探したけどFULL SWING売ってないよー! 名古屋に残るタワーとHMVは各1店舗。売ってるように祈っておこうっと。