02/07/09
Lip's 「愛の魔力」


 アイドル発掘シリーズその3か4くらい。

 このグループ、アイドル名盤とかの企画でかなりの頻度で名前が挙がりますね。ホントにいい曲を歌ってたんですよ。
 Lip'sは缶コーヒーのCMオーディションの合格者で結成されたグループで、加藤貴子、吉村夏枝、山本京子の3人組です。一番年上の加藤貴子が一番幼く見え、一番年下の山本京子が一番大人に見える見た目にも面白いグループでした。加藤貴子は三浦理恵子(CoCo)や石川梨華(モーニング娘。)なんかと同じ「声はミルキーボイス、歌はちょっと・・・」の系譜に連なる人です。今は温泉宿の女将さんを時々やっていますが。
 彼女らはCBSソニー(現ソニーミュージック)の所属なんですが、CBSソニーはおニャン子の出現によって荒廃した80年代後半のアイドル冬の時代を支えるべく孤軍奮闘しました。河田純子しかり、田山真美子しかり、中山忍しかり、本田理沙しかり。で、結構面白い事をやってたんですよ。小室哲哉の曲に乗せて中山忍に詩を「読ませ」たり、ソロで活動していた河田・田山・中山で期間限定のグループ「楽天使」を作ってCDを出したりとか。閑話休題。
 1枚目のシングルの「愛の魔力」と2枚目のシングルの「Splendid Love」はソウルテイストがエッセンスとして加えられていて、開放感がありつつもちょっと胸キュンな名曲ですよ、これ。そしてアルバム「これ、うまいぢゃん」のラストに収録されている「愛の魔力」のフィラデルフィア・バージョンが凄い。Lip'sの3人を含めて総勢15名のフルバンドによるアイドルポップス史上に残る(と僕は思う)ソウル歌謡曲。このアルバムは他にも名曲揃いなので、もう廃盤で入手困難ですが、見かけたら聴いてみる事をお勧めします。損はさせません。

 彼女らはTVで「Splendid Love」を唄う時にヘッドセットマイクでそれなりに踊りつつ、全てのコーラスを自分たちの生声でやるというかなり意欲的な事をしてました。また、松田聖子の「青い珊瑚礁」をハウスミックスにしたりアニメ「ひみつのアッコちゃん」のエンディングテーマをカバーしたり、今思えばかなりハチャメチャ(誉め言葉)なグループでした。

■ メンバー
吉村夏枝、加藤貴子、山本京子

■ 主なディスコグラフィ シングル / アルバム
1990/03 愛の魔力
1990/06 Splendid Love
1990/09 これ、うまいぢゃん
1990/11 リボン結びのWAKU WAKU : 七つ星
1990/12 聖夜七つ星 : 七つ星
1991/08 青い珊瑚礁〜ブルー・ラグーン・ダンスミックス
1992/07 いそがばまわれ
02/07/19
意味なんてないさ
 ポップジャムのラインナップについては4/9にも書いたんですけど、いわゆるチャートミュージックではないアーティストを紹介するブレイクレーダーに拠る所が大きいですね。で、このブレイクレーダーは司会の高市アナが一言二言添えてアーティスト紹介をする時に凄く自然に紹介してて台本があるにしてはしっかりしたアナウンサーだなぁと思ってたんですよ。あぁ、流石NHKだな、と。
 そころがポップジャムのサイトでこの高市アナがウラ話とかを書いているんですが、この人、かなり音楽好きですね。普通のアナウンサーはテイ・トウワのDJパーティに行ったりしないと思いますもん。ジョンスペにめっちゃ喜んでますもん。スーパーカーの「大・大・大ファン」とか書いてますもん。ブレイクレーダーで紹介している姿が自然に見えるのはそれが普段の姿に近いからなんですね。音楽好きという事で本人も楽しんでやっていると思いますので、これから肩の力が抜けて優香との息も合ってくれば良い感じになるのではないでしょうか。
 でも、中学・高校でRED WARRIORSって結構歳行ってるような気が・・・。

 しかしDA PUMPメロン記念日GRAPEVINEThe Jon Spencer Blues ExplosionbabamaniaYO-KINGが一緒に出演する番組ってそうそうないわ。
02/07/23
NONA REEVES 「underground」
 僕は渋谷系が好きな人間なので日本のインディーレーベルがかなり好きでして。WonderReleaseRecordとかCRUE-LとかAjaとか。で、その中にunder flowerというギターバンド系のバンドを排出していたレーベルにがありました。このレーベルは下部レーベルを色々持っていまして、例えばサニーデイ・サービスの音源をリリースしたPUSHBIKEとか、ROUND TABLEコンピに参加していたGIANT ROBOTなどがそうです。で、今回取り上げるNONA REEVESもGIANT ROBOTの所属アーティストでした(今はもうunder flowerも離れちゃいましたけどね)。
 僕が最初に買ったNONAのCDには「レアグルーヴ」の文字がポップに書いてあった通り、彼らはソウル系の音を上手く取り込んでます。それも黒人がやる本物のソウルではなくブルーアイド・ソウルって言うんですかね。ぶっちゃけ、インチキ臭いっていうんですか? ボーカルの西寺郷太が好きなマイケル・ジャクソンやワム!の影響かも知れません。その辺りの西寺郷太の音楽的なキャパの広さでソウルフレイバーとギターポップテイストが上手くマッチした曲あり、メロウなポップスあり、筒美京平との共同プロデュースあり、ディスコティックな曲ありとバラエティに富んでいて一筋縄ではいきません。
 ・・・が、売れないんだよなぁ。

 リミックスアルバムではダンス☆マンロケットマン aka ふかわりょうSUGIURUMNなどが参加しています。

■ メンバー
西寺郷太 (Vo)
奥田健介 (G)
小松茂 (Dr)

■ 主なディスコグラフィ シングル / アルバム
1996/12 SIDECAR
1997/08 Quickly
1997/12 GOLF ep
1998/04 WARNER MUSIC ep
1998/08 I heard the sound ep
1999/02 ANIMATION
1999/08 BAD GIRL
1999/11 Stop Me
1999/11 My Lovely Nona (海外向け再編集アルバム)
1999/12 Friday Night
2000/03 Love Together
2000/09 DJ! DJ! 〜とどかぬ想い〜
2000/10 Destiny
2001/05 Love Together〜パラッパラッパーMIX〜
2001/11 I love your soul
2001/11 CHERISH! (リミックスアルバム)
2001/12 Greatest Hits / Book One (ベストアルバム)
02/07/26
THE MUSIC 「The People」
 ちょっと最近のお気に入り。みんなから一拍置いてお気に入り。だってバンド名が『THE MUSIC』ですもん。日本語に訳したら『音楽』ですよ。どうみたって胡散臭いじゃないですか。マスコミは挙って絶賛の嵐だし。ちょっと引いちゃうんですよ。でも最近Video Music Ch.で「The Poepole」のPVがガンガン流れてて、それを見たら気に入っちゃいました。
 僕は事あるごとに書いてますけど凄くマンチェが好きでして。自然と体が動くというかダンスなロックに目がありません。で、「The Poeple」ですけど明らかにリズムがハウスのそれなんですよね。そしてPVでのボーカルのファッションがスカリーズ! そして元STONE ROSESのイアン・ブラウンを彷彿とさせる変な踊り。たいした意味のなさそうな歌詞。完全にあの頃の曲に近い雰囲気を持っています。
 アルバム待ちでシングルを買っていないので勢いだけで突っ走るタイプなのか、意外に奥が深いのか分かりませんが(何となく前者っぽいですが)、「The People」1曲だけでもライブが見たい!と思わせるだけのパワーは感じました。でもフジロックはいかないので仮に名古屋に来ても当分先だろうなぁ・・・。
02/07/30
実は何気にHEADS好き
 最近J-POPクラシックスをラップでリメイクするのが密かなブームですかね。「密かなブーム」とか言ってますが実は3組しか知りませんけど。山下達郎の「クリスマスイブ」をKICK THE CAN CREWが「クリスマスイブRAP」に、米米クラブの「浪漫飛行」をシーモネーター&DJ TAKI-SHITが「浪漫ストリーム」に、そして佐野元春の「SOMEDAY」をHEADSが「SOMEDAY」に。
 HEADSの「SOMEDAY」をなかなか聴く機会がなかったんですが、ようやくポップジャムで聴く事が出来ました。予想以上に原曲に近いですね。というかほとんど唄ってますね。原曲の割合でいうとシーモネーター>KICK>HEADSかな? シーモネーターはメロディラインと石井竜也のコーラスを生かして自分たちの曲のように仕上げていますし、KICKも山下達郎の声を上手くサンプリングしています。その点、HEADSは原曲に捕われすぎですね。『「SOMEDAY」のカバー』という観点から見ると正解なのかも知れませんが、HEADS色が出ているかというと・・・。聴いていて思ったのは「W-inds.みたい」でした。

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 僕はスタイルカウンシルの「Shout to The Top」を聴くより前に佐野元春の「ヤングブラッズ」を聴いていた、バリバリという程ではありませんが佐野元春世代です。
02/07/31
ZONE@クラブダイアモンドホール
 面白かった。うん、結構楽しみました。ホールだったらもうちょっとつまらなかったような気もしますけど、臨場感ありますし。客がハロプロ系ほど殺伐としてないからメンバーとのやりとりもそこそこあったりして。それにしてもMIZUHOは客を煽ったりいなしたりするのが上手い。
 楽器ですけどそれなりに弾いてますね。少なからずオケに合わせてるんでしょうけど(MIZUHOなんてクルクル回ってるし)、ギターもベースも生きてますし。ギターソロとかドラムのおかずとか全然まだまだでしょうけど、予想していたよりもちゃんと弾いていたので評価アップです。何か思っていた以上にギターは歪んでいましたけど。
 MIYUはやっぱり歌上手いですね〜。この娘はギターを持たせずにボーカルに専念させた方がいいような気がしますね。どの曲か忘れちゃったんですけど、TAKAYOが下の方のキーで唄っている所にMIYUが上のキーで被せた所があったんですけど、そこのカッコよさときたらそれはもう。
 インディーズでのデビュー曲の「Believe in Love」も唄って当然その時は『バンドル』スタイルではなくて似非SPEEDスタイルなんですが、今見ると様になってますね。MAIKOはダンスに切れがあるし、この路線も捨てがたい事は捨てがたい。MAIKOばかり見ていたので他のメンバーのダンスがどうかには言及しませんが。
 新曲の「証」を初披露したんですけど70年代歌謡曲+ちょいハードロックテイストって印象でした。踊ってません、楽器弾いてます。ZONEお得意のミディアムテンポではないんですが、サビのメロディへの言葉の乗せ方がイマイチでした。

 客層は中高生男子がメインでした。松浦亜弥より若干低めですね。その中でもZONE好き好きが6割、売れてるからちょっと見てみようが2割、その他が1割って感じかな。ZONEの曲でPPPHを入れるのもどうかと思うんですけど、この「売れてるからちょっと見てみよう」がねぇ、もうちょっとノレと。お前らはライブに来ていて楽しくないんかと。

 ZONEはレパートリーの中にもう少しアップテンポな曲を増やすべきですね。「GOOD DAYS」とかこんな曲がもっと続いたらモッシュしたりひょっとしたらダイブする奴とか出てくるかも? と一瞬思っちゃいましたもん。そうしたら新しいアイドル像、本当の意味での『バンドル』になれるかも。

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 今、僕の中でFOLDER(not FOLDER5)ブーム。